竜温「総斥排仏弁」第八回史料精読討論要旨

今回の報告では、主に訳文についての解釈について、討論がなされた。また、仏教用語に対する解釈も背景となる基礎的な知識についての必要性も再確認した。討論では、竜温のテクストで、あまり親鸞の教義がさほど重要視されてないのはなぜか。さらには、「上古質朴」を仏教側が正当化するレトリックが強調されていることの意味についても質疑が行われた。今後も報告と質疑を通して幕末期の仏教思想について考察を深めていきたい。

文責:岩根卓史